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【チーズの話】チーズのタイプごとに見る文化史「ハード・セミハードタイプ」

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前回のチーズの文化史の続き、今度は各チーズのタイプにフォーカスしてみていこうと思います。

今回はハード・セミハードタイプのチーズについてです。

 

 

古代のあまり日持ちしない小型チーズから長期保存可能な大型のチーズ(通称「山のチーズ」)に発展したことはチーズの歴史においてとても重要なポイントです。

 

元々の原型はペコリーノ・ロマーノ(塩気の強めな山羊のハードタイプのチーズ)に近い形のものだったそうです。

 

これらの特徴は、低水分で塩分が強いので保存性に優れていて、長期保存でできる硬い皮が水分の蒸散を穏やかにしてくれます。

 

しかしこのチーズを作る上でとても重要なのが「塩」

 

飽和食塩水(小・中学校の理科で習いますよね?)に熟成前のチーズをつける必要があるため、大量の塩が必要です。

 

サラリア街道から始まった塩の交易でローマという街が誕生したという説を唱える歴史学者もいるくらいです。もちろんその交易があったからこそ、チーズの王様「パルミジャーノ・レッジャーノ」が生まれました。

 

またパルミジャーノの発明は軍隊の大遠征の時にも役立ちます。貴重なたんぱく源を常備でき、いつでも摂取できるのはのちの十字軍の大遠征の時にも役立ったのだとか。

 

余談ですが、イタリアの有名なパン「グリッシーニ」も軍の遠征の為に開発されたパンという説があります。

なんでもあの細長いパンを剣と一緒にしまって遠征で移動しながら食べていたのだとか。

そう考えるとローマという国は兵糧のアイデアに富んだ国だったのかもしれないですね。

 

 

もちろん塩の道はチーズだけではなく生ハム、サラミなど様々な保存食の開発に貢献したわけで、確かに塩の道がローマという国を生んだというのはうなずけると思います。

 

またこの長期保存のチーズとなるように使用する牛乳は半脱脂乳を使いました。一晩おきクリーム層を取り除いた夕方しぼった牛乳に朝搾乳した牛乳を混ぜて作られます。それは

脂は酸化し悪臭を放つので、長期保存しにくくなるからという理由を経験から学び確立された作り方なのでしょう。

 

この技術はのちにも大きく応用していて、大航海時代に活躍した熱低地方の気温にも耐えられるオランダのエダムや今のチーズでも半脱脂・脱脂乳を使うことで長期保存を可能にしているものもあります。

 

以上今回はハードタイプのチーズについて、

次回は青かび、白カビとウォッシュ、シェーヴルについてみていこうと思います。